ピラティスのエクササイズの種類

ピラティス

ピラティスの種類は?

ピラティスのエクササイズは大きく分けるとオープン・キネティック・チェーン(Open Kinetic Chain)とクローズド・キネティック・チェーン(Closed Kinetic Chain)に分けることができます。エクササイズではあまり聞くことがない単語ですが、骨盤のポジションを考える際に覚えておくと分かりやすくなる単語です。

どちらもマットの上で行われるエクササイズにも、器具の上で行われるエクササイズにもある区別です。

クローズド・キネティック・チェーン(Closed Kinetic Chain)

クローズド・キネティック・チェーンは、閉鎖運動系ともいい、マットや器具に両足あるいは片方の足がついている状態のことです。

このポジションでは骨盤や脊柱が理想的にはニュートラル・ポジションになります。そのため、腹斜筋の筋力の弱い場合に用いることが多いポジションです。

また、このクローズド・キネティック・チェーンでニュートラル・ポジションの維持が難しい場合は骨盤を少し屈曲させ、上前腸骨棘(ASIS)の位置よりも恥骨が少し高い位置に配置させるインプリント・ポジションをとることもあります。これは脊柱の伸展が難しいときやニュートラル・ポジションでの状態をエクササイズ中に維持できないときに用います。

インプリント・ポジションでのエクササイズを経て、腹斜筋の安定が可能になったらニュートラル・ポジションへと移行することが望ましいです。

クローズド・キネティック・チェーンのエクササイズはたくさんあり、アブ・プレップ(Ab Prep)やショルダー・ブリッジ(Shoulder Bridge)の他、ハンドレッド(Hundred)やオブリークス(Obliques)などのエクササイズのモディフィケーションとして、このポジションがとられることがあります。

オープン・キネティック・チェーン(Open Kinetic Chain)

オープン・キネティック・チェーンとは、解放運動系ともいい、マットや器具に足がついておらず、空間に足がある状態です。

テーブル・トップ・ポジション(Table Top Position)がオープン・キネティック・チェーンの代表的なポジションです。テーブル・トップ・ポジションとは、仰向けの体勢で膝を直角に曲げ、股関節も直角に曲げることでマットに対して脚が平行になるポジションです。

クローズド・キネティック・チェーンに比べると、脚の重さを腹筋群で維持する必要があるため、より筋力の必要となるポジションです。

このオープン・キネティック・チェーンのポジションでのエクササイズは、ローリング・ライク・ア・ボール(Rolling Like A Ball)やシングル・レッグ・ストレッチ(Single Leg Stretch)、シザーズ(Scissors)などがあり、コーディネーションの要素がたくさんあるエクササイズが多いです。

脚と腕の動きがオープン・キネティック・チェーンでのエクササイズはバラバラのものがあるため、ある程度筋力があり、体を動かすことになれたときに用いるポジションです。