ピラティスインストラクターになるためには?おすすめ資格を紹介!

ピラティスインストラクターになるためには?おすすめ資格を紹介! ピラティス

ピラティスとは、ドイツ人の「ジョセフ・ピラティス」が作ったのもで、元々はリハビリテーションの為に作られたものです。今では身体への健康効果から、エクササイズとして使われるようになりました。

ピラティスの基本的な考え方は「呼吸と姿勢によって筋と骨格を正しく健康な状態にする」というものです。その為、ウエイトトレーニングのように強い負荷をかけるのではなく、身体のストレッチと筋肉の鍛錬を意識的にコントロールする事で、インナーマッスルを鍛え肉体を正し、身体の動きや姿勢を正常なものへ導いていきます。
骨格を支えるインナーマッスルを丈夫でしなやかなものにし、日常生活からクセづいている身体の動きを修正・改善していく事こそがピラティスにおける最大の目的です。その為、激しい運動や強い負荷をかけるエクササイズではないので、年齢や性別に関係なく体力に自信がない人でも行えます。

ピラティスは、「呼吸」、「身体意識の向上」、「正しい姿勢」の3つが基本的なポイントになります。正しい呼吸法を習得する事で心肺機能を高め、循環器系の機能を向上させることで身体の隅々まで新鮮な酸素が行き届く身体を作り、身体意識の向上をする事で、身体の構造や機能、潜在意識を知ることが出来ます。そして正しい姿勢を身に着ける事で、生活習慣の中で身に付いた筋、骨格の間違ったアライメントを正します。
様々な効果が得られるピラティスですが、その一つとして正しい姿勢が身に付くことによって脊椎が伸び背骨や骨盤の歪みが解消されることがあげられます。これは、腰痛や肩こりの解消に繋がるだけでなく、怪我の予防や見た目の美しさ、さらには代謝が良くなる事でのダイエット効果も期待できます。スポーツをしている人なら身体を動かしやすくなることからパフォーマンスの向上にも繋がります。その証拠にトップアスリートの中には、トレーニングにピラティスを取り入れている方もいます。
他にも呼吸法が改善する事で血液循環が良くなれば、冷え性やむくみの解消、脂肪燃焼効果が期待できるので、女性におすすめのエクササイズと言えます。また、生活習慣病の予防も期待できるので、中高年の方にもぜひお勧めしたい運動の1つです。

ピラティスのエクササイズは、呼吸と姿勢に基づいたもので、心身のバランスが取れた状態を目指しています。その為、正しいやり方によってのみ効果が発揮され、間違った方法では期待する効果が得られないばかりか怪我の危険性もあります。
最初にピラティスの基本をしっかり学び、正しいやり方を習得する必要があるでしょう。

ピラティス資格に向いている人

ピラティスインストラクターになるためには?おすすめ資格を紹介!

ピラティスの人気が高まっている理由の一つとして、特別な体力や運動神経を必要とせず、年齢、性別も問わず誰でも始められる事があります。そんなピラティスに向いている人とはどんな人なのかをこれから説明します。

論理的思考の人

元々リハビリテーションに使われていたピラティスは、解剖学や生理学など人体のメカニズムに沿ってエクササイズが作られています。その為、ピラティスエクササイズの動きには、一つ一つに理由があります。呼吸なども含め論理的に組み立てられているのです。

その為、「なぜこう動かすのか」、「なぜここを意識するのか」と考えながら行う論理的な思考を持った人の方がピラティスに向いていると言えるでしょう。

それぞれのエクササイズの中で動きを理解しながら行う方が、ピラティスを習得するのも早く、正しく理解する事でピラティスの効果を最大限に引き出すことが出来ます。

しなやかな身体に憧れている人

身体作りの為に運動を始める人は多いですが、人によって目指す身体は違っています。インナーマッスルを鍛え姿勢を正すピラティスは、ボディービルダーのように筋肉隆々の身体を目指す人ではなく、しなやかで健康的な、見た目にも美しい身体を目指している人にこそ向いています。

怪我の予防、リハビリをしたい人

ピラティスは、身体そのものを鍛えるのではなく、インナーマッスルを鍛え、筋・骨格のアライメントを整える事を目的としています。それによって得られる効果には、肩甲骨や股関節など可動範囲の大きい関節でよりスムーズに動くようになり、骨盤や脊椎がしなやかに動く身体にしてくれます。

可動域の低くなった関節や動きの悪くなった身体は、怪我をしやすく、また捻挫や筋挫傷などのリハビリに時間がかかる事が多いです。スポーツをしている人の多くは、怪我の危険にさらされているので、怪我をしづらい身体を手に入れたいと考えている人は、ピラティスに向いています。また、骨折などの怪我をした人で、身体の機能障害が残っている人もピラティスはリハビリとして効果があるのでオススメです。

身体だけでなく心も整えたい人

ピラティスは心身のバランスを整えるというその特徴から「動く瞑想」と呼ばれています。単に身体を鍛える事で健康効果を得ようと考えている人よりも、身体と同時に心も整えたいと考えている人の方がピラティスに向いています。

忙しい日々の中でリフレッシュ、リラックス効果を求めている人にはピラティスがオススメです。

ピラティス資格の仕事内容、必要な知識

ピラティスインストラクターになるためには?おすすめ資格を紹介!

ピラティスを仕事として活動していく場合、その内容はどのようなものになるのでしょうか。また、どのような知識が必要になるのかも合わせて説明します。

ピラティスの仕事内容

ピラティスを仕事にする場合、様々な形があります。まず働く場所ですが、スタジオやフィットネスクラブでインストラクターとして活動するか、カルチャースクールやレンタルスタジオ、公民館などでピラティス教室を開く事もできます。どちらにしてもその内容はピラティスに興味を持っている方を募集し、参加される方に安全で効果的なピラティスの指導をするといったものです。

 

教室のスタイルは数人から週十人の参加者を集め指導するグループレッスンと、1対1で行う個人レッスンがあります。グループレッスンでは、参加者のレベルを考え、エクササイズのレベルを合わせて行います。個人レッスンの場合も基本的には参加者のレベルに合わせますが、より個々の目的やレベルに合わせてプログラム作りをする事が求められるため、部ループレッスンより高いレベルの指導が要求されます。

 

ピラティスにはマットで行う「マットピラティス」と、マシンを使った「マシンピラティス」がありますが、最近では気軽に参加しやすいマットピラティスが主流です。

ピラティスの仕事で大切なのは安全性です。激しい運動を伴わないピラティスでも怪我の危険性はあるので、参加者の動きや体調に注意を払いながら、怪我のないよう安全管理を行ったうえで、参加者が楽しめるよう気を配る必要があります。

必要な知識

ピラティスのメソッド

ピラティスの基本理念や正しい呼吸法、フォーム、効果について学ぶ必要があります。参加者の多くは初心者なので、間違ったやり方にならないよう指導するためにも指導者自身がピラティスに関する深い知識を有していないといけません。

解剖学や生理学

ピラティスの効果をより引き出すためにも解剖学や生理学など人体の仕組みについて理解している必要があります。また、うまくフォームがとれない方がいた場合、どこにその原因があるのかを突き止める為にも筋肉や骨格の構造に関してはしっかりと学んだほうが良いでしょう。

分かりやすい指導法

難しい専門用語で説明しても参加者の方々は理解できません。誰でも理解できる言葉で分かりやすく説明する必要があります。その為には身振り手振りも交えた分かりやすい指導法を学びましょう。

参加者がピラティスを楽しめるか、またピラティスの効果を実感できるかは指導の仕方で左右されます。

ピラティス資格の種類

ピラティスインストラクターになるためには?おすすめ資格を紹介!

ピラティスは健康な身体を手に入れたい方を中心に、スポーツクラブでも人気のあるエクササイズです。

ここではピラティスに関する資格を取得したいと考えている方に、ピラティスに関する資格の種類について説明します。

ピラティスエクササイズインストラクター【日本インストラクター技術協会】

ピラティスに関する知識と、ピラティスの効果について把握した上で、基本的な動きを理解していることを証明する資格です。

ピラティスと呼吸、筋、関節の関係を理解し、初心者向けのエクササイズから、1人1人に合わせたプログラムまで実践・指導できる事の証明となります。

試験内容、受験料、受験日程

試験は2月・4月・6月・8月・10月・12月の年6回行われています。試験開催月の前月末が申込締切で、答案用紙の締め切りは開催月の月末です。

試験は在宅で行われ、内容はピラティスと呼吸・筋・関節との関係を理解し、ピラティスエクササイズの種類を把握出来ているかを確認します

受講料は比較的安価で10000円(税込み)なので、気軽に受験できる資格です。

取得方法、受験資格

日本インストラクター技術協会のホームページからインターネットで申し込みできます。受験資格は特になくどなたでも受験できます

在宅受験なので、申し込みをすると自宅に試験問題が郵送されます。自宅で試験を受けた後、答案用紙を返信し、正答率が70%以上で合格となります。

PHIピラティス資格認定【PHIピラティスジャパン】

PHIピラティスジャパンは、リハビリテーションとコンディショニングとしてのピラティスを正式に継承している団体で、アメリカに本部を置く国際的にピラティス団体です。

トップアスリートの身体作りから高齢者の機能訓練まで様々な目的で行われるPHIピラティスは、脊椎の歪みを矯正したり、肩こり・腰痛など様々な身体の痛みを解決する効果があります。「姿勢改善」を柱としたPHIピラティスを学び、カリキュラムを修了し試験に合格する事で、認定証を取得することが出来ます。

試験内容、受験料、受験日程

受講料は認定料込で237600円(税込み)で、4日間の講習日程はあらかじめ決まっており、PHIピラティスジャパンのホームページから確認できます。時間は全て9:30〜17:00までとなります。

講習内容は最初の3日間はPHIピラティスの実技講習と、ピラティスの歴史や基本理念、呼吸法や姿勢の評価法、姿勢アライメントと指導法などの座学。最終日はグルーセッションなども交えて実践的な講習が行われます。試験では、受講者同士でパートナーを組み、実技指導と口頭試問が行われます。

取得方法、受験資格

PHIピラティス資格認定を取得するためにはPHIピラティスジャパンが開催している「MatⅠ&Ⅱ養成コース」を受講する必要があります。PHIピラティスジャパンのホームページから申し込むと教材が届きます。届いた教材を使いながら4日間の実技講習を受講した後、半日間の実技試験を受験します。

試験結果は2週間後にメールで連絡され、合格の場合はアメリカのピッツバーグにあるPHIピラティスの本部から合格証が送られてきます。

MatⅠ&Ⅱ養成コースに受験資格はないので、年齢や性別に関係なくどなたでも受けられます。

ピラティスインストラクター【国際ボディメンテナンス協会(IBMA)】

「解りやすく面白い」をモットーに、身体の仕組みを理解しながらピラティスを習得し、すぐに現場で活躍出来るインストラクターを目指す資格です。

ピラティスの動きを習得するだけでなく、1つ1つの動きがどこに効いていて、その時に身体がどのような状態になっているかを骨格模型なども使いながら学び、頭と身体の両方を使いながら修得します。その為、実践重視で指導者を目指す方におすすめのピラティス資格です。

試験内容、受験料、受験日程

カリキュラムは全9回で、9回目が認定試験に当てられます。8回までは1カリキュラムで2単位ずつ取得でき、全16単位を取得すると9回目の認定試験を受けられます。ピラティスベーシックではピラティスの歴史と法則、用語の説明と、仰臥位・横臥位・座位のムーブメントがカリキュラムの基本となります。上位資格となるアドバンスでは姿勢別のエクササイズやレッスンの組み立て、さらに上位資格のマスターではベーシックとアドバンスの指導法について学びます。

受講料は3級のベーシックで189000円。2級のアドバンスでは216000円、1級のマスターは120000円です。

取得方法、受験資格

最初に国際ボディメンテナンス協会に個人会員登録をする必要があります。登録が完了するとピラティスインストラクターのピラティス3級(ベーシック)の講座を受講できます。

全てのカリキュラムを受講するとIBMA資格認定試験を受験でき、合格すると「ピラティスベーシックインストラクター」資格を取得できます。

ピラティスベーシックインストラクターには上位資格となる「アドバンスインストラクター資格」、「マスターインストラクター資格」があり、ベーシックインストラクター取得後にピラティス2級・1級の講座を受講することで受験資格を得られます。

ピラティスインストラクター【日本能力開発推進協会】

ピラティスインストラクターとしての知識と技能を証明する資格で、スポーツクラブなどでインストラクターとして活動したいと考えている人におすすめの資格です。

ピラティスの理論を理解し、それに沿ってインナーマッスルを鍛える為の動きをマスターし、実践・指導することが出来る事を証明する資格です。

試験内容、受験料、受験日程

試験の日程は決まっておらず随時行われているので、カリキュラム終了後はご自身の都合が良いタイミングで受験できます。

受験料は5600円ですが、講座受講料が49000円かかります。講座受講料はWebからの申し込みだと10000円引きされ、39000円になります。また分割払いにも対応しており、その場合は2030円の24回払いです。

試験内容は、ピラティスの基本原則や知識、人体の姿勢アライメントやピラティスポジションの把握と実践法、ピラティスに関する指導法などが対象です。

取得方法、受験資格

日本能力開発推進協会指定の認定教育機関で必要な全カリキュラムを終了することで受験資格が得られます。

「キャリアカレッジジャパン」が認定教育機関として指定されています。カリキュラムの標準学習期間は4ヶ月ほどですが、最長で700日の学習保証が付いているので、ご自分のペースで学ぶことが出来ます。

カリキュラム終了後、日本能力開発推進協会へ受験申し込みをすると約2週間で試験問題が自宅へ届きます。自宅で試験を受け、答案用紙を郵送します。正答率70%以上で合格となります。

ピラティス資格のメリット、デメリット

ピラティスインストラクターになるためには?おすすめ資格を紹介!

様々な健康効果から近年人気の高まっているピラティスですが、ピラティスを行う事でどのようなメリットがあるのでしょうか、そしてデメリットはあるのでしょうか。ここではピラティスのメリット・デメリットについて説明します。

ピラティスのメリット

健康効果

ピラティスのエクササイズは「呼吸」と「姿勢」によって行われます。正しい姿勢と正しい呼吸を習得する事で、骨格を支えるインナーマッスルを鍛え、心身のバランスの取れた状態を作る事を目的としているため、様々な健康効果が期待できます。

姿勢が改善されることで腰痛や肩こりの解消はもちろん、筋・骨格のバランスが取れてくると、循環不良から来る冷え性やむくみの解消にも効果があります。これらの多くは慢性的なのもで、原因が解消されない限り何度でも繰り返しますが、身体を根本から整えていくピラティスなら、改善だけでなく予防法としても効果が期待できます。

ダイエット

ピラティスによって正しい呼吸法が身に付くと、循環器系の機能が向上され身体の隅々まで酸素が行き届くようになります。これは血圧が上がりすぎるのを抑える効果があると同時に、代謝を促すことで基礎代謝を高めてくれます。

基礎代謝が上がり脂肪が燃えやすい身体になる事で、ダイエット効果が期待できる事から、ピラティスはダイエットに悩む女性から人気を集めています。

誰でも出来る

ピラティスは、筋肉トレーニングのように強い負荷をかける事も、スポーツのように激しい動きを求められることもありません。エクササイズは常に正しいフォームの元、ゆっくりと行われるものなので、年齢や性別に関係なく誰でも行えます。

ピラティスのデメリット

正しく修得する必要がある

ピラティスエクササイズの基本は正しい呼吸と正しい姿勢です。間違ったフォームでは期待するような効果が得られないので、正しいフォームを習得する必要があります。その為、最初はしっかりとした指導を受ける必要があるので、ピラティス教室に通うための時間を確保しなければならず、忙しい方では気軽に始められない事もあります。

女性のエクササイズというイメージ

前述の通り、ピラティスは年齢・性別に関係なく誰でも行えるものです。しかし姿勢改善する事で見た目が良くなる事やダイエット効果の為、今では女性からの人気が高くなっています。ピラティス教室へ行くと参加者の多くが女性のため、男性は参加しづらいと感じる方もいるでしょう。

元々はリハビリテーションとして行われていたものなので、希望する方は男性でもぜひ参加してみて下さい。

ピラティス資格を活かす方法

ピラティスインストラクターになるためには?おすすめ資格を紹介!

時間をかけ、労力を使い資格を取ったらその資格を生かしましょう。ここではピラティスの資格を取得した後に、その資格を生かす方法について説明します。

資格を生かすには

ピラティスの資格を生かす方法は大きく分けて2つあります。仕事として資格を生かし収入を得る方法と、資格を取る為に学んだ知識を自身の健康の為に生かす方法です。仕事として生かすのであれば、フィットネルクラブなどでインストラクターになるか、またはカルチャースクールで講師として活動する方法もあります。

フィットネルクラブのインストラクター

ピラティスの資格を取ることで、フィットネスクラブやピラティススタジオでインストラクターとして活動し収入を得ることが出来ます。施設のスタッフとして勤める方や、フリーのインストラクターになる方がいますが、多くの場合収入は参加者の数によって決まります。

参加者の多くは元々施設の会員なので、健康意識が高い方が多く、またある程度ピラティスの経験がある方もいるため、初心者向けのエクササイズだけでなく中~上級者向けのエクササイズと知識も求められます。

カルチャースクールの講師

カルチャースクールや公民館でピラティス教室を開き、講師として指導する方法もあります。この場合も、参加者の数によって収入は変わってきますが、カルチャースクールの参加者はフィットネスクラブの会員と違い、まったくピラティス経験のない初心者や、体力に自信のない人も少なくありません。上級者向けのエクササイズより、体力に自信のない方でも安心して付いていける初心者向けのエクササイズの方が好まれる事が多いです。初心者が多い分、エクササイズのレベルは決して高くないですが、その分怪我にはより注意を払い、安全管理に努める必要があります。

自身の健康の為に

ピラティスの資格は仕事の為に取得する方ばかりではありません。健康に対する意識の高い人では、自宅で日課としてピラティスを続けている方も少なくありません。「さらい深くピラティスを理解し、より高い効果を引き出したい。」、「どうせやるなら正しい方法を習得したい」と思う方で、ピラティスを学び資格を取得する方もいます。

資格取得のための勉強をする中でピラティスについて学ぶ事は、自身の健康に対する意識を高めるとともに、自分の身体を自分でメンテナンスする方法を習得できます。さらに家族や友人など身近な人で、身体の不調を訴えている人がいる場合には、その方の力になる事もできるでしょう。

 

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